うちはサラダの香りは、頑張り屋さんな雰囲気のある、可愛い女の子の香りです。

トップノートは、彼女の凛とした佇まいを思わせる、リーフグリーンの清々しい香りから始まります。
しっかり者で、頼りになる姿がイメージできるような、「忍者って響き？ダサい」と言いながらも優等生なサラダですが、少し硬さを覚えるクールな香りなので、父母の関係性だったり、本当は誰の子供なのか悩んでいても言い出せずに内にしまいこんでしまうような、心に秘めている葛藤を上手に隠してしまう印象もあります。

ミドルノートになると、リーフグリーンの硬い香りが柔く綻ぶように、シクラメンの花の香りがふわりと花開きます。
まるで彼女の眠っていた才能が徐々に開花していくかのような、ナチュラルながらも華やかさの広がる雰囲気なので、自身の家族について悩みながらも、それでも「想いがあるのが一番だ」と言って母親を助けようと懸命に戦ってくれたり、家族三人で写っている写真を見て微笑んでいるような、どこか吹っ切れた表情を感じさせる澄んだ香りです。

ラストノートにかけて、野に咲く小ぶりな花を思わせるミュゲの可憐な香りが、辺りを包み込むようにふんわりと重なります。
「火影になるのは私の夢！」と言って、日々任務に励んでいる姿であったり、なんだかんだありつつも、ボルトのことをフォローしてくれていたりするような、真面目で頑張り屋な女の子の不器用な優しさが感じられるかのようです。

夢を紡いでいくその背中をそっと後押ししてあげたくなるような、少女の揺るぎない意志を感じさせる香りです。

©岸本斉史 スコット／集英社・テレビ東京・ぴえろ