Yu Kanda

神田ユウ|D.Gray-man

トップノートは、ラベンダーの香りと共に、ブラックペッパーなどのスパイスの香りが香り立ちます。
一匹狼の彼が放つ近寄りがたい雰囲気を思わせるような香り立ちで、他人、そして自分に対しても厳しい彼の、冷たい表情や鋭い眼差しを感じる冷ややかな香りです。
初めてアレンと対面した際に『六幻』で勢いよくアレンに切りかかる、容赦のない姿も感じられます。

ミドルノートになると、水底からゆっくりと花開くように、蓮の花が重なります。
彼の辛くも大切な過去を彷彿とさせるような、繊細な香り立ちです。
断片的な記憶の中“あの人”の顔も名前もおぼろ気で思い出せないにも関わらず「会いたい」という思いが捨てきれずに苦しんでいたり、大切な親友を破壊してでも『生きたい』と思いを伝える彼の心の内を感じさせます。

ラストノートにかけて、奥深さのあるムスクの香りが漂います。
過去を乗り越え自由になった彼が、今度こそ本当に『神田ユウ』としてエクソシストになると心に決めたような、強い意志と覚悟を感じさせる印象です。

最初はひやりと鋭利な空気感が漂いますが、優しい甘さが重なることによって、ゆるやかにぬくもりが広がる香りとなっています。
過去を乗り越えた先にある、彼のこれからの未来へ思いを馳せたくなるようなフレグランスです。