Tyki Mikk

ティキ・ミック|D.Gray-man

トップノートは、ほのかな苦みを伴うジュニパーベリーの香りが、軽やかに広がります。
どことなく掴みどころのない香り立ちで、汽車で浮浪者の仲間と共にポーカーで賭け事をしたり、人間として気ままに生活することを好む彼の、飄々とした姿を感じさせる香りです。

ミドルノートになると、ラベンダーの香りがふわりと重なります。
整っていながらも、どこか華やかな香りへと変化するため、伯爵から「正装をしてくださいね♡」と言われ、浮浪者の装いから一転して燕尾服に身を包む彼を感じさせるような香りです。
同時に、ひやりとした印象の香りにもなるため、人間を好いていながらもアレンに「そりゃ敵なんだし、殺すでしょ?」と突き放すような言葉を発する彼もイメージできます。

ラストノートにかけて、妖しさを放つベチバーとムスクの香りが重なります。
ただ、温感はどんどん無くなってゆくので、ノアの第三使徒として『快楽』を継承し「ただのエクソシスト狩り」と言ってトクサの腕を切り落とすような、人間を殺すことに快楽を覚え始めた彼がノアとして覚醒してゆく姿を思わせる印象です。

最初は、飄々とした立ち居振る舞いを感じさせるような、掴みどころのない不透明な香りです。
次第に冷ややかな空気が広がることによって、一気に危険な気配が広がってゆくフレグランスとなっています。