Violinist

ヴァイオリニスト|「Identity Ⅴ」

トップノートは、シャープでキレのあるユーカリの香りが、真っすぐに香り立ちます。
音楽に対してどこまでも完璧を追求し続けるアントニオの、更なる高みを目指し、自分の才能を磨き続ける姿がイメージできるようです。
「世界の旋律を弾くことができれば、それで良い」と考え、ただひたすら演奏し続ける様子が目に浮かびます。

ミドルノートになると、バイオレットの香りがふわりと重なります。
宮廷楽師としてヴァイオリンを演奏していた、当時のアントニオを彷彿とさせる上品な香りです。
彼の身にまとう燕尾服がイメージできるような、クラシカルな印象でもあります。

ラストノートにかけて、レザーの重厚感のある香りが漂います。
長く伸びた黒髪でヴァイオリンを自在に操り、『戦慄の旋律』を奏でながらじわじわと背後まで迫りくる彼の、ハンターとしての迫力を感じさせる香りです。

全体を通して、彼の中にある狂気が滲むような、クラシカルで力強いフレグランスとなっています。
ヴァイオリンを奏で歩くアントニオからは絶対に逃れられないという恐怖を、是非香りで感じてみてください。