Evil Reptilian

魔トカゲ|「Identity Ⅴ」

トップノートは、キリッとしたライムの香りが、勢いよく立ち昇ります。
圧倒的な脚力で上空から狙いを定めて攻撃をしてくる彼を思わせるような、疾走感のある香り立ちです。

ミドルノートになるとミントの香りが重なるため、より一層冴えた印象を放つように変化します。
好きなものは夏で、嫌いなものが寒冷といった、変温動物らしい冷ややかな体温を思わせる雰囲気です。
それと同時に、自分の身体をも研究素材として使用してしまう彼の、未知なものに対する貪欲なまでの執着心を感じさせます。

ラストノートにかけて、シダーウッドのほんのりとぬくもりを感じる香りが、内からじわりと滲みだします。
ある人の日記で「予想していた以上に親しみやすく、友好的だった」と語られていたり、落ち着きがあり真面目だと言われている彼の、かつて優秀な学者だった頃の姿を思わせるような雰囲気です。

全体的に彼の特徴である爬虫類のような温度感を感じる、冷ややかな香りとなっています。
最後に少し穏やかな印象も広がるため、学者らしい落ち着きも感じられるようなフレグランスです。