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鍾離|原神

トップノートは、白菊と杉の木の、落ち着いた印象から始まります。そっと漂う香の煙のような、深みのある香りです。
葬儀屋・往生堂の博識な客卿としての姿を思わせるとても静かな香りで、「凡人も仙人でも、それぞれの役割を果たすことで、璃月の平和が保たれる」と信じ、契約を重んじる鍾離先生を感じられます。

ミドルノートになると、ふんわりした甘さを持つ木蓮が香り出します。
少しだけ親しみやすさもあるような柔らかなイメージで、金銭感覚がズレている鍾離先生の微笑ましい一面が垣間見えます。
財布を持ち歩かず、相手から高い値段を言われてもそのまま払おうとし、結局足りない分のモラを誰かしらが負担することになる場面が目に浮かびます。

そしてラストノートになると、クスノキの清らかな渋みが出てきて、どことなく清冽な印象になります。芯の強さも感じられる香りで、何事にもかき消されることのない磐石の存在感を思わせます。
それと共に、白檀の香りが古色をたたえて漂ってきます。重ねた年月を思わせる香りで、どこか浮世離れした雰囲気もあります。
「花を買い、酒を持ち、船の上から璃月の景色を堪能しようとしたが、共に過ごした旧友はもう居ない」そんな悠久の時を生きる鍾離先生の哀愁が感じられます。

全体的に落ち着いた深みが広がり風格を感じさせる、神秘的な香りです。
しっとりとした印象ですが、親しみやすさもあるフレグランスとなっています。