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魈|原神

トップノートは、研ぎすまされたようなハーバル系の香りから始まります。誰もが「只者ではない」と感じる、鋭い刃のような気配を身に纏う魈の、「護法夜叉大将」「降魔大聖」としての姿を思い出させます。
ユーカリの清々しい静けさに潜むキレは、「…殺戮は我の専門分野だ。お前が殺せない時、我を呼ぶといい。」と話す魈を感じさせます。

ミドルノートでは、シダーウッドの澄んだ香りが出てきます。清らかさの中に、どこかスパイスの暗い香りが低く漂い、魈が戦ってきた幾千の夜を感じさせる香りです。
彼の背負っている業障を思わせるような香りで、力は増すが自身も傷を負い続けてしまう、元素爆発『靖妖儺舞』が目に浮かびます。

ただラストノートは、ヘリオトロープの落ち着いた香りと共に、アンバーのほのかな温かみが出てきます。魔神を倒して彼を解放し「魈」という名を与えた「岩王帝君」に恩返しするため、璃月を守り戦う魈の姿が感じられる香りです。
ほんのかすかな甘さもあり、望舒旅館で杏仁豆腐を食べている時だけに浮かべる表情がイメージできます。

全体的に近寄りがたい雰囲気のある、どこか研ぎ澄まされた淡い香りです。
ただし、その奥に幽かな光のようなものも感じられるフレグランスです。