Andro M Jazz
アンドロ・M・ジャズの香りは、飄々とした雰囲気が広がる香りです。
トップノートは、軽やかなフローラルオゾンから始まります。
男同士でつるんでいたり、リードと一緒にカルエゴを茶化していたりする時の、口元に笑みを浮かべた姿を思わせるような、ライトな香り立ちです。
ミドルノートになると、力強さを持つガルバナムが重なります。先程の軽やかな香りの中に、硬質さが混じるような印象です。
家系能力『盗見』を発動する時の緊張感や『王の教室』への移動を懸けた勝負でカルエゴの手帳を盗む時の、あのスリリングなシーンもイメージできます。
ラストノートにかけて、ゆるやかな甘さを持つベンゾインが漂います。程よい温感が心地よく続いてゆくような変化です。
「自分に妹か弟がいたら絶対に優しくするのに」と思っていたり「頼りにしてる」や「アニキ」という言葉をかけられると嬉しくなってしまうような、アニキ肌のジャズの姿が感じられます。
余裕な表情のその先に、彼の優しい一面を感じることのできるフレグランスです。
©西修(秋田書店)/NHK・NEP