Tazaki

田崎|ジョーカー・ゲーム

トップノートは、ウォータリー調のしっとりとした香りから始まります。
人当たりがよく、知的な雰囲気を持った田崎というイメージで、好青年な彼の姿を思わせる香り立ちです。
考え事をする際に、手元のタロットカードを巧みに操る姿や、長い列車の旅に飽き飽きしている子供たちに手品を見せる彼が優しい眼差しを向ける姿もイメージできます。

ミドルノートになると、少し渋みを感じさせるローズウッドの香りが重なります。
死体で発見されたモロゾフの持つ機密情報が盗まれた際に、子供たちを誘導して犯人が車掌であることを突き止め、共犯であったエレーナを日本のために働くように仕向けるといった、淡々と任務を遂行する彼の隙のない姿を感じさせます。

ラストノートにかけて、フローラルオゾンの香りで、穏やかな空気感が流れ出します。
スパイ活動を通して手に入れた情報が、上手く機能していないのではないかと憂うものの、自分の成すべきことを胸に空を見上げる彼の、スパイとしての存在意義を理解している冷静な一面を思わせます。

全体的に、優しさや知的な雰囲気を醸し出すような、落ち着いた香りとなっています。
そこへ、少し渋みが重なることにより、スパイとしての隙の無さを感じさせるフレグランスです。