残虐なる廃墟の帝王へ捧げる
怜悧（れいり）に響きあうシアーハーバルノート

ひんやりと冴えわたるハーバルに重なって、淡々としたオゾンが滲（にじ）みだし、冴えた薄明りを放つ。
辺りに満ちるのは、硝子片（がらすへん）にも似た、傲慢なまでの冷ややかさ。次第にライチの密やかな甘みが響きあい、目を離すことのできぬ抗いがたい魅力を物語る。
残酷劇（グランギニョル）を見つめる鋭利な眼差しに相応しい、冷酷な香り。

TOP:

Lemongrass, Eucalyptus, Ozone Note

MIDDLE:

Rosemary, Lavender, Leafy Green, Muguet

LAST:

Floral Musk, Fruity Citrus, Lychee

凛々しき真実の弾丸へ捧げる
しなやかに広がるクリーンシャボンノート

すっきりと清々しいゼラニウムが、涼やかなシトラスと共に、初夏の風に吹かれ高い空へと舞い上がる。
それは、洗い立てのシャツのような飾り気のない爽やかな空気感。いつしかシダーウッドの凛とした気配が重なり、どこまでも伸びやかに光を放つ。
混じりけの無い印象が潔く立ち昇る、清潔感のある香り。

TOP:

Grapefruit, Mandarin, Lemon, Geranium

MIDDLE:

Rose, Muguet, Jasmine, Savon Note

LAST:

Musk, Cedarwood

艶麗（えんれい）たる漆黒の薔薇へ捧げる
仄昏（ほのぐら）く漂うデカダンスローズノート

翳（かげ）りを帯びたカメリアと、艶やかな甘さをたたえたイランイランが花開き、華やかなローズと共に乱れ咲く。
揺らめくように香る、美しくも危険な、どこか狂気じみた気配。その奥底では、湿り気を帯びたベチバーの渋みが息を潜め、歪（いびつ）な願いを伝えている。
甘美な悪夢に捕らわれ堕ちてゆくような、背徳的な香り。

TOP:

Camellia, Plum Blossom, Iris

MIDDLE:

Rose, Peony, Hyacinth, Ylang Ylang

LAST:

Musk, Vetiver, Tonka Beans