Jaibo

フレグランス名|ライチ☆光クラブ

トップノートは、深い甘さのあるカメリアの香りから始まります。華やかで整った美しい花のイメージで、長い前髪の間から切れ長の目を覗かせるジャイボの、艶やかな美しさを思わせます。
そこに、霧のように揺らめくアイリスが重なって、冷ややかでミステリアスな印象となっています。「きゃはっ」と笑いながら女教師の腹を切り裂く時のような、底知れない恐ろしさが感じられるような香りです。

ミドルノートではイランイランの艶やかな香りが出てきて、一気に背徳的な雰囲気へと変わってゆきます。官能的な甘みが、どことなくゼラに対するジャイボの歪んだ想いを感じさせるようです。
さらにそこに甘美なローズが重なり、抗いがたい妖しい印象が出てきます。まさに「漆黒の薔薇」らしい、かげりのある甘美な香りです。ゼラの首元に手を絡ませて「ゼラは僕のものなんだから」とささやくジャイボが目に浮かぶようです。

ですがラストノートになると、しっとりとした渋みを持つベチバーが、にじみだすように香り出します。これにより、闇のような雰囲気を感じさせるダークな香りに変化します。ゼラに自分だけを見てほしいと考えていて、全ての「裏切り」を操っていたジャイボの姿が透けて見えるようです。
そこにトンカビーンズの深みと温かみが混じり、ダークでありながらもどこか熱を帯びたようなイメージが出てきます。最後、「愛してる 愛してるんだゼラ…」と涙を流す姿を物語るような香りです。

ジャイボのフレグランスは、終始ほの暗いバラの香りが続く、美しくも妖しい雰囲気となっています。
甘美な悪夢のように退廃的な香りに、ぜひ浸ってみてください。