SION

NO.6|紫苑

トップノートは、柔らかなバニラの香りから始まります。
さらにフリージアのピュアな甘さも重なって、ふわっと軽やかな印象と共に、透明感が広がるイメージです。
『知ること』に対して貪欲で、事ある毎にネズミを質問攻めにしては困らせている紫苑の、天然な一面を思わせます。

ミドルノートになると、落ち着いたラベンダーが重なります。
少しだけビターな渋みが混じるため、先程までの柔らかさに不透明な気配がみ始めるような変化です。
矯正施設でネズミが銃撃された際に、我を忘れて躊躇なく羅史を撃つような、時折見える危うい一面が感じられます。

ラストノートにかけて、ほんわりとしたムスクが漂います。
不透明な空気感を取り払うように、ソフトな質感が広がるような雰囲気です。
「『NO.6』の人たちも『西ブロック』の人たちも、みんな同じ人間だ」と伝える彼の、優しい心が透けて見えてくるようです。

紫苑は、最初から最後までふんわりと柔らかく、甘さが広がる香り立ちとなっています。
愛する者たちを大切に思う気持ちが香りを通して感じられるため、癒されたいときなどに是非お楽しみください。