爽快なベルガモットにどこか幼さの残るカシスが重なる香りは、みずみずしさと明るさに満ちている。それはまるで、小さな村から旅立つ少年の頬を撫でる、心地良い潮風。
ネロリが鮮やかな光を放ち、新しい冒険に目を輝かせるかのように弾ける。しかしその内側では、ヒノキの清々しさとアンバーの温もりが真っ直ぐに香り立ち、潔い気配をまとわせている
前を向き進む姿に導かれ、心躍る自由の海へと誘（いざな）われるフレグランス。

TOP:

Lemon, Bergamot, Orange

MIDDLE:

Cassis, Strawberry Leaf, Grapefruit, Neroli, Hinoki

LAST:

Fruity Citrus, Musk, Amber

引き締まった硬質さをたたえたタイムのハーバル感が、渋みのあるシトラスの勢いと合わさる。香り出したのは、刀を構えた一人の剣士が漂わせる、峻厳な気配。
研ぎすまされたような香りに混じって、サンダルウッドのストイックな印象が立ち昇る。徐々に現れるベンゾインの温感は、背中を預けるに相応しい厚みをたたえて、静かに漂っている。
一分の隙も無く広がる逞しい香りが、頼りがいを感じさせるフレグランス。

TOP:

Bitter Lemon, Bergamot, Eucalyptus, Thyme

MIDDLE:

Rose, Muguet, Almond Blossom

LAST:

Sandalwood, Amber, Benzoin

もぎたてのみかんのフレッシュな香りが、健やかな甘みをたたえて舞い上がる。悪戯めいた笑顔のように天真爛漫に広がるのは、ジューシーで甘酸っぱいマンダリン。
次第に流れ出すジャスミンの華やかな印象に鼻孔をくすぐられ、思わず心が跳ねる。その魅力あふれる香りは、ホワイトシダーの純粋さを合わせ持ち、澄んだ雰囲気に満ちてもいる。
晴れやかな遊び心に彩られた、しなやかでポジティブなフレグランス。

TOP:

Mandarin, Grapefruit, Pear, Mikan

MIDDLE:

Neroli, Jasmine, Rose

LAST:

Patchouly, White Cedar, Musk, Sandalwood

軽やかに漂う、甘いシトラスマリンの香り。その心浮き立つハイな空気感に、ゼラニウムのビターさが混じり、次第に力強さと落ち着きを増していく。
辿り着いたのは、穏やかなアンバーがもたらす静かな夜。胸に灯る大切なものを想わせる温もりと共に、タバコアブソリュートの紫煙が細く立ち昇り、柔らかなムスクの淡い気配と混じる。
曇りなく輝く月明かりの下で、海の彼方に見る夢を語るためのフレグランス。

TOP:

Bergamot, Lime, Lemon

MIDDLE:

Lavender, Geranium, Marine Note

LAST:

Amber, Benzoin, Tobacco Absolute, Musk

フレッシュな疾走感を持つレモングラスが生み出す、若々しさと力強さ。気付けば、熱感を伴ったクローブが深く弾け、地を這う煙のようにシナモンが漂う。
それは、いかなる場合にも決して逃げず立ち向かう彼の、その横顔を想わせる香り。ふと、ラブダナムの不透明な香りが立ち込める。残されたのは、柔らかなムスクがもたらす、幸福な日々の記憶。
燃え盛るような戦いの果てに、想いを伝えるためのフレグランス。

TOP:

Orange, Bergamot, Lemongrass

MIDDLE:

Clove, Black Pepper, Cinnamon, Carnation

LAST:

Labdanum, Cedarwood, Amber, Musk

キレのある印象を漂わせる、すっきりとしたグリーンフローラル。そこに重なるシダーウッドの清澄な香りは、どこまでも凛と冴えわたっている。
かすかなクローブの熱感を力強く加えながらも、優しい温もりを持つトンカビーンズの深みがふわりと広がる。湿り気を帯びたパチュリの香りに顔を上げれば、感じられるのはバニラの優しい甘さ。
雨上がりの澄み渡った空の下、明日へと歩みを続けるためのフレグランス。

TOP:

Rose, Jasmine, Clove

MIDDLE:

Cedarwood, Tonka Beans, Carnation

LAST:

Musk, Vanilla, Patchouly, Orange Flower

研ぎすまされたハーバルがもたらす、残酷な笑みと鋭い眼光に染め上げられた香り。淡々と漂うミントの冷ややかさは、まるで世界を覆い隠してゆく白い雪のよう。
絶望にも似たその香りの底には、知性を感じさせるアニスの怜悧な光が息づいている。気付けば温かなアンバーが音もなく広がり、冷え切った掌の上で雪片がふわりと溶けてゆく。
身を切り裂く冷感と奥に潜む柔らかな温感が、コントラストを描くフレグランス。

TOP:

Lemon, Eucalyptus, Rosemary

MIDDLE:

Lavender, Peppermint, Geranium, Anise

LAST:

Oakmoss, Sandalwood, Tonka Beans, Amber

咲き誇る豪奢なフローラルノートに重ねた、アニスやシナモンのビタースウィートな重厚感。それは決して抗うことのできない、美しくも気品あふれる魅惑の香り。
理性を揺さぶる気配に誘（いざな）われ迷い込んだ迷路の奥で、まろやかなバニラと愛らしいジャスミンが漂いだす。その香りはまるで、ふわふわと心ときめかせる女性の、幸福なためいきのよう。
麗しい甘さと共に、恋を呼び、愛を伝えるためのフレグランス。

TOP:

Cinnamon, Creamy Peach, Lemon

MIDDLE:

Anise, Muguet, Rose, Jasmine

LAST:

Heliotrope, Patchouly, Vanilla, Sandalwood

月桂樹やクミンがもたらすスパイシーな刺激と、レザーの力強い渋み。そこに、優しい夕焼けを写したような赤い髪色を想わせる、明るく暖かな香りが重なる。
次第にベチバーとオークモスの飾り気のない自然体な気配が香り出すと、からりとした軽快な空気感が辺りを満たしてゆく。感じられるのは、おおらかさと厳しさを併せ持つ、精悍で落ち着いた印象。
海に生きる男の持つ朗らかさと深みに、憧れを抱くフレグランス。

TOP:

Anise, Spearmint, Lemon

MIDDLE:

Lavender, Cumin, Bay, Leather Note, Muguet

LAST:

Tonka Beans, Patchouly, Vetiver, Oakmoss

ふわりと広がるのは、飾り気のない石鹸のナチュラルな香り。どこまでも自然体なその空気感は、大空に浮かぶ白い雲の下で、心地良い風と共に微睡（まどろ）む、穏やかな昼下がりのひと時のよう。
ふと気付けば、シダーウッドが真っ直ぐに香り立ち、新たな冒険の日々への船出を告げる。ベンゾインの温かさを内側に潜ませて、彼は一歩、その足を踏み出す。
臆病でお調子者な少年へ、勇気と優しさをもたらすフレグランス。

TOP:

Lemon, Eucalyptus, Rosemary, Soap Note

MIDDLE:

Peony, Cedarwood, Vanilla

LAST:

Benzoin, Anise, Amber

柔らかくも冷えた淡雪が、スノードロップの小さな花の上にそっと降り積もる。静かな冬の景色の中へ、風に乗ってやってくるのは、ピュアに澄み切った桜の花の香り。
顔を上げると、思わず笑顔があふれるキュートな甘さが鼻をくすぐる。それは、ローストシュガーのスイートな深みと、ほわほわっとしたコットンキャンディのソフトなトーン。
抱きしめたくなるような愛らしさに、心くすぐられるフレグランス。

TOP:

Clary Sage, Snowdrop, Peppermint

MIDDLE:

Sakura, Roasted Sugar, Cedarwood

LAST:

Cotton Candy, Amber, Musk

しっとりと広がるウィステリアが奏でる、どこかミステリアスな艶やかさ。それは、捉えどころのない霧の中を歩むような、美しくも不透明な香り。
シダーウッドの渋みを交えて香り始めた淡々とした静けさに、ヘリオトロープが生み出す一筋の光が射し込む。そっと辺りを満たす柔らかな明るさがもたらすのは、手を伸ばしたその先に掴む未来。
時間に埋もれ忘れ去られた願いの果てに、幸福な日々を掴むフレグランス。

TOP:

Lemon, Wisteria

MIDDLE:

Violet Flower, Violet Leaf, Peony, Cedarwood

LAST:

Heliotrope, Clear Wood, Musk

みずみずしい輝きに満たされたウォータリーノートが、明るく心地よく胸を満たす。ライラックやホワイトリリーの清らかさに誘われ、辿り着いたのは美しき宮殿。
麗しいジャスミンに重なって、芯の強さを感じさせるホワイトシダーが、健やかに立ち昇る。凛々しくも清冽な気配を放つその香りは、どこまでも揺るぎなく、そして気高い。
砂漠に湧くオアシスのような潤いに満ちた、可憐ながらも気品あふれるフレグランス。

TOP:

Bergamot, Mint, Watery Note, Muguet

MIDDLE:

Lilac, White Lily, Jasmine

LAST:

White Cedar, Musk, Amber

がさついたスパイスが重厚に響き合い、地を震わせる砂嵐のような熱感を作り出す。冷えたナツメグの輝きが予感させるのは、底知れぬ力強さと冷酷な瞳。
葉巻から立ち昇る煙の不透明感とビターな甘みが、ラブダナムの謎めいた暗い深みと共に、ゆったりと漂う。それは、漆黒の影と鋭い光に彩られた、傲岸不遜な表情のよう。
圧倒的な存在感を放つ男の、不穏な気配に翻弄されるフレグランス。

TOP:

Bergamot, Nutmeg, Copaiba

MIDDLE:

Cinnamon, Lavender, Jasmine, Tobacco Absolute

LAST:

Sandalwood, Labdanum, Amber

ベルガモットのギラギラとした光を帯びたアガーウッドが、煌びやかな輝きを豪奢に放つ。それはまるで、傲慢を体現する男の顔に浮かぶ、嘲（あざけ）るような笑み。
攻撃的なまでの威圧感に満ちたアニマリックな香りが、凶悪な気配を漂わせる。圧倒されんばかりの華々しさは、次第にフゼアノートがもたらす苦くも甘い香りへと溶け込んでゆく。
抗いがたい不遜な魅力に心奪われる、底の無い悪夢にも似たフレグランス。

TOP:

Bergamot, Agarwood, Eucalyptus

MIDDLE:

Grapefruit, Cinnamon, Lavender, Animalic Woody

LAST:

Oakmoss, Vanilla, Vetiver

ひやりとした冷気を持つシトラスグリーンがもたらす、凪いだ静寂。だがそれは一瞬にしてコットンフラワーのソフトな質感へと変化し、ふわりと穏やかに辺りを漂う。
じんわりと染み渡ってゆくのは、トンカビーンズが生み出した温もり。まろやかなアンバーがそっと寄り添えば、まるで心を溶かすかのような空気感を持つ素朴な甘さに包み込まれる。
せつないまでの優しさが、心（ハート）をゆったりと溶かすフレグランス。

TOP:

Lemon, Cardamom, Green Note

MIDDLE:

Muguet, Cotton Flower, Vanilla, Tonka Beans

LAST:

Cedarwood, Hiba, Amber, Musk

ハーバルの軽妙な気配と共に、逞しさを感じさせるガルバナムとレザーが湧き上がる。それは、軽やかながらも成熟しており、力強くも落ち着いた香り。
澄んだカメリアの香りが真っ直ぐに立ち昇り、誇りと忠誠心を伝えている。ゆっくりと漂い始めたベンゾインの柔らかさが想わせるのは、まるで静かな夜に潜んだ炎のような、心地の良い余韻。
信念と共に空を駆ける優しき不死鳥の、その奥深さに触れるフレグランス。

TOP:

Coriander, Galbanum, Leather Note, Pineapple

MIDDLE:

Jasmine, Camellia, Lavender, Vanilla

LAST:

Amber, Benzoin, Sandalwood

勢いよく駆け抜けるライムとジュニパーベリーが、鈍い輝きをもたらす。鮮やかな真紅の光を放っているのは、みずみずしいカシスの酸味と合わさった、ガルバナムの荒削りな気配。
ベチバーの渋みと共にフレッシュに広がる爽快感が、荒れ狂う一陣の風のように大海原を吹き抜ける。ぎらついた猛々しさを帯びながら、その香りは一気に存在感を増してゆく。
"最悪"に彩られた時代を突き進むための、鋭くも若々しいフレグランス。

TOP:

Lime, Eucalyptus, Bergamot

MIDDLE:

Grapefruit, Cassis, Juniperberry, Galbanum

LAST:

Citrus Peel, Vetiver, Musk

渋みをまとったタバコアブソリュートが香り、厳しくも力強い気配が鼻をくすぐる。燻るように漂い、視界を覆いつくしてゆく香りは、もくもくと立ち込める白い煙のよう。
徐々に、奥底に潜んだ清々しいシダーウッドが滲み、その心に灯した誇りを物語る。次第に広がるアンバーは、頼りがいと共にほのかな温感を生み出している。
己の信じる道を進み続ける男のための、ほろ苦くも厚みのあるフレグランス。

TOP:

Leather Note, Lavender, Tobacco Absolute

MIDDLE:

Hinoki, Cedarwood

LAST:

Amber, Musk, Vetiver

研ぎすまされたキレを持つサイプレスが、圧倒されんばかりの鋭い気配を放つ。揺るぎなく立ち昇る香りはどこまでも潔く、一切の迷いも感じさせることはない。
そこに重なるのは、月に照らされた古い城を思わせるような、威厳のある渋み。ふと気づけばベチバーの落ち着きをたたえて柔らかなムスクが辺りを漂い、風格ある余韻を漂わせる。
世界最強の剣士が持つ、その信念を感じさせるフレグランス。

TOP:

Cypress, Muguet

MIDDLE:

Rose, Jasmine, Lily, Clove

LAST:

Vetiver, Musk, Frankincense

ファンシーな甘酸っぱさを放つフルーティーシトラスに、どこかほの暗いまろみを帯びたプラムが重なる。それは可憐なゴーストプリンセスを思わせる、ダークでポップな香り。
闇夜に響く笑い声を思わせるカシスが、次第にプルメリアのソフトな甘みへと変化してゆく。いつしか柔らかなホワイトムスクが揺れ、ふわふわとした気配が辺りを包み込む。
無邪気な印象に愛らしい毒気を重ねた、チャーミングなフレグランス。

TOP:

Bergamot, Cassis, Plum

MIDDLE:

Peony, Rose, Plumeria

LAST:

Vanilla, Amber, White Musk

身を切るような冷たさを放つクラリセージが、刃にも似た鋭さをたたえて淡々と流れだす。硬質なスパイスが伝えるのは、決して本心を悟られることのない冷酷な仮面。
そこに荒々しく吹き抜けるガルバナムが重なり、しなやかで獰猛な獣の姿が現れる。次第にフゼア調の香りが重厚な輝きを放ち、抗うことすら叶わぬほどの圧倒的な力に翻弄される。
揺るぎのない表情の底に潜んだ無慈悲な信念に、撃ち抜かれるフレグランス。

TOP:

Clary Sage, Coriander, Bergamot, Galbanum

MIDDLE:

Lavender, Jasmine, Rose

LAST:

Cedarwood, Patchouly

疾走感をたたえたライムが一陣の風のように香り立ち、ビターフレッシュなプチグレンの爽快感と共に駆け抜ける。目に映るのは、力強い気配に重なる、まばゆいばかりの鮮やかな輝き。
だがその風は次第に凪ぎ、静寂を伴ったサンダルウッドが落ち着いた印象となり流れ出す。親しみやすさを思わせるモスは温もりに満ち、心強さを伝えている。
逞しくパワフルな印象の後ろに、頼りがいをたたえたフレグランス。

TOP:

Lemon, Lime, Petitgrain

MIDDLE:

Jasmine, Bay, Iris

LAST:

Sandalwood, Patchouly, Moss

揺らめくようなラブダナムが渋みを帯びたベチバーと重なり、スモーキーな空気感を漂わせる。それは、くゆらせた煙草の煙を思わせる、落ち着きにあふれた香り。
その奥底では一本のヒノキが芯の強さをたたえて香り立ち、その思慮深さを感じさせる。いつしか温かな夕日に包み込まれるように、アンバーの円熟した温もりが辺りを満たしてゆく。
大人の男が持つ渋みと甘みに、心揺さぶられるフレグランス。

TOP:

Labdanum, Moss, Muguet

MIDDLE:

Vetiver, Patchouly, Hinoki

LAST:

Sandalwood, Amber, Musk