トップノートは、甘みのある石鹸の香りから始まります。
臆病な姿を隠すために自分が大物であるかのようなホラ話をたくさんしていたり、シロップ村で「ウソップ海賊団」を結成して、自らを“キャプテン・ウソップ”と名乗ったりするような、等身大の青年が持つお調子者な一面を思わせる香りです。

ミドルノートになると、シダーウッドの香りが立ち昇ります。
「……男にゃあ!!!どうしても…戦いを避けちゃならねェ時がある………!!! 仲間の夢を笑われた時だ!!!!」と、ボロボロになりながらも勇気を出して立ち向かうなど、彼の真っ直ぐな姿を感じさせる香りです。
そこへ、バニラの素朴な甘さが重なります。まだルフィとのわだかまりがある中、エニエス・ロビーへ向かう途中の列車で「ルフィを信じろ」とロビンに伝える彼の、大切なものを信じ守ろうとする姿が感じられます。

ラストノートにかけて、温かみのあるベンゾインが合わさります。
シロップ村の子分たちから「人を傷つける嘘は絶対にしない」と信頼されていたり、ボーイン列島で新聞を見て「辛ェ時に一緒にいてやんなきゃ… 仲間じゃねェだろォ～～～!!!!」とルフィの元へ向かおうとする彼の、優しさがにじみ出す雰囲気です。

全体的に、ふわりと漂うシャボンを思わせるような、飾り気のない香りです。
そこへ甘さが重なることにより、彼の優しい心を感じさせるフレグランスとなっています。

©尾田栄一郎／集英社・フジテレビ・東映アニメーション