Minase Natsuhiko

水無瀬夏彦|「未定事件簿」

トップノートは、ジューシーで明るいオレンジの香りが、ジュワッと広がるところから始まります。
フルーティーな甘みとシトラスの酸味がパッと弾ける、ポジティブな香り立ちです。8年前と変わらない、元気で明るい幼馴染みの水無瀬夏彦を彷彿とさせます。

ミドルノートになると、この生き生きとした香りに透明感を与えるように、清らかなウォータリーノートが重なります。
先程までのフルーティーな香りが落ち着いて、クリーンな香り立ちへと変化するため、『探偵』としてあなたと共に行動してゆく中で、彼の隠された真実が少しずつ見え始めるような、澄んだ気配が漂う雰囲気です。

ラストノートにかけて、柔らかなアンバーと共に、ウッディ調の微かな渋みが出てきます。ふわりとした香りの中に、ほろ苦さが少し滲んでくるような印象です。
まるであなたと離れていた8年の間に起きた、彼の謎めいた過去を暗示するかのようです。

全体を通して、明るく透明感のある香り立ちとなっています。
様々な困難や葛藤を乗り越えてきた水無瀬夏彦の決意が垣間見える、彼らしい優しさに満ちあふれたフレグランスです。