Kazutora Hanemiya

羽宮一虎|東京リベンジャーズ

トップノートは、爽やかながらもつかみどころのないエストラゴンから始まります。花垣武道と教室で会った最初の時の、彼の笑顔がイメージできる香りです。
同中の一コ下に東卍のヤツがいるなんて!!」と言いながら花垣武道に抱きつく羽宮一虎という雰囲気です。
ただハーブ系のほの暗い質感もあり、中1の時にマイキーに単車をプレゼントしようとして、「コレ盗んじまおう♡」と笑顔を見せる姿も感じられます。

ミドルノートになると、モスの捉えどころのない深みと共に、マリンのどこか幼い甘みが出てきます。ふわふわとした香りで、まるで出口の無い狂気に迷い込んだかのようです。
マイキーの兄を殺してしまい、「マイキーの為にやったのになんで」「全部マイキーのせいだ だから」「マイキーを 殺さないと」と呟く彼の、心が壊れてしまったかのような姿が目に浮かびます。

ただラストノートは、光が射し込むかのようにヘリオトロープが香り出します。悪夢の出口が、かすかに感じられるような香りです。
血のハロウィン抗争が終わった後、「オレは場地と残る」「真一郎君の事も場地の事も一生背負って生きていく」と告げ、マイキーに頭を下げる羽宮一虎という雰囲気です。

全体的に、掴みどころのない淡々とした印象で、歪みを物語るような浮遊感が印象的です。
ほの暗い香りではありますが、どこか幼さのようなものも感じさせるフレグランスです。