Tetta Kisaki

稀咲鉄太|東京リベンジャーズ

トップノートは、冷ややかで硬質なハーブの香りから始まります。そこにカルダモンのスパイシーさが混じり、どこか恐ろしさすら感じるような印象を漂わせます。
頭脳を使って暗躍する稀咲鉄太の、底知れない印象を感じさせる香りです。
「パーちんを無罪にできる」と伝えてマイキーに取り入り東卍参番隊隊長となったり、血のハロウィン抗争で自身の手下に襲わせたマイキーを守り、抗争がどちらに転んでも東卍を乗っ取れるように計算していた彼の姿を思わせる香りです。

ミドルノートになると、深い渋みと柔らかさを併せ持つカシミアウッドの香りが漂い出します。静かな印象ですが一気に暗さが出てきて、胸騒ぎを感じさせるような香りとなり、関わった人々に恐れられている稀咲鉄太という雰囲気になります。
千堂敦に「怖ぇえんだよ」「ただひたすら稀咲が」と言われたり、長内に「稀咲はもっと…なんて言うかヤべぇんだよ」と言われる、計り知れない恐ろしさがイメージできる香りです。

ただラストノートは、アンバーの熱感がほのかに漂います。彼の、何かを求めているかのような姿が感じられます。
長内に「オレは自分を知っている」「月は一人じゃ輝けない」と伝えていたり、決起集会で皆の歓声を受けているマイキーを見て「これだ…オレが欲しかったのは…」と呟く姿が目に浮かぶようです。

全体的には、淡々とした香りが低く漂い続ける、冷たい香りです。
どこまでも不穏な雰囲気ですが、かすかに不思議な温感が見え隠れするのが印象的なフレグランスです。