Taiju Shiba

柴大寿|東京リベンジャーズ

トップノートは、ドライな渋みを持つブラックペッパーと、キリリと引き締まったカンファーツリーが響きあう、荒々しい印象から始まります。
乾いた岩肌を思わせるような、圧倒的な力強さのある香りです。
花垣武道のことを吹っ飛ばし、「ドーはド突くのドぉぉ」と歌う大寿が目に浮かぶような、パワフルな印象です。

ここからミドルノートになると、ウッディ系の渋みが出てきます。それと同時にシナモンのビタースイートな香りも重なり、荒々しいだけではない整った印象も生まれます。喧嘩が強いだけではない、頭もキレる大寿という印象です。
特攻服を一新し、隊員を軍隊のように鍛え上げることで豊富な資金源を確保したと称される大寿の、カリスマ性や知性が垣間見えるようです。

ただラストノートでは、ベチバーの深く暗い印象が広がります。タバックの苦みと合わさり、どんどんな印象の仄暗い雰囲気へと変わってゆきます。
「なぜ私は愛する妹を殺めなければならないのですか?」と涙を流し、「こんなにも愛しているのに!!?」と叫びながら八戒や柚葉を殴る大寿の、家族に対する歪んだ愛を感じるような香りです。

全体的にパワフルかつ深みのある香りで、圧倒的な力強さを感じるフレグランスです。
ですが、どことなく風格を感じさせる重厚感もあり、彼の持つ、荒々しいだけではない深い魅力を物語る香りとなっています。