Izana Kurokawa

黒川イザナ|東京リベンジャーズ

トップノートは、ひんやりとしたハーバル系の香りが漂い、底知れない印象から始まります。ユーカリの硬質さに、ライムのキレのある香りが混じる、冷たい香りです。
圧倒的強さを持つ「天竺」総長らしい雰囲気ではあるのですが、ひんやりと肌寒いような香りでもあります。「“これ以上やったら殺してしまう”というリミッターがない」と言われるイザナという雰囲気です。

ミドルノートになると、ふわっと軽く冷たいオゾンの香りが出てきて、つかみどころのない印象へ変化します。
指の間をすり抜けていってしまうような香りで、ぽっかりと穴が空いているかのような淋しい雰囲気です。
真一郎に向かって「はじめっから孤独なら耐えられた」と涙を流す姿が目に浮かぶような香りです。

ラストノートになると、ひんやりとした雰囲気はそのまま残りつつも、ムスクのふんわりとした淡いイメージが出てきます。
鶴蝶を庇って銃弾をその身に受け、「下僕のクセに手がかかる…」「体が勝手に動いちまった」と呟くイザナを思わせる香りです。

黒川イザナのフレグランスは、全体的にキレはありながらも淡々としている、寒々しい印象の香りです。
冷たさを保ったまま淡く溶けてゆくような香りなので、抗争の最期の時や鶴蝶と共に過ごした子供時代に降っていた雪もイメージできるようなフレグランスです。