【トップノート】
微かな温もりを宿したオレンジと、がさついた質感をもつシナモンバークが広がります。
既にミドルノートにある香木の硬い印象が微かに感じられるため、若々しさがありながらもどっしりとした雰囲気があるのが特徴です。
感情の起伏が乏しくどこか近寄りがたい一面や、落ち着いていて貫禄のある佇まいをした武蔵を思わせます。

【ミドルノート】
渋みのあるグアヤクウッドの香りが重なることによって、より一層重厚感が出てきます。
おりんに受けた一宿一飯の恩を返そうとするような、義理堅い性格を思わせるようです。
また、それと共にシダーウッドの真っ直ぐな印象の香りが重なります。
死ぬに値する相手であると認めた小次郎と対峙したときに見せた、迷いのない太刀筋がイメージできる香りです。

【ラストノート】
余韻を残すようにアンバーが静かに広がることによって、先程までの重厚感が少し和らいでいきます。
ひたすら強者を求めさすらう武蔵の、そうした生き方しかできないという哀愁が漂うイメージです。
小次郎と見（まみ）えた後、再び刀を手にたった一人で去っていく武蔵の、孤独を負う背中が感じられます。

【全体的な香りの印象】
宮本武蔵のフレグランスは、硬派な武士の生き様を物語るような、重厚でいて真っ直ぐな印象の香りです。
死に場所を求めて長きに渡り旅をしている武蔵と同じように、自分がMANKAIカンパニーにいる理由は何なのか、答えを模索していた丞。
役者としての死に場所は決められないままではあるものの、自分の芝居を見て、受け止めてくれる冬組の仲間と芝居がしたいと思い、芝居を極めていく丞が演じる、ストイックに剣の道を極めようとする武蔵の姿を、香りで感じてみてください。

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