CITRON
(ENNIS SAIONJI ver.)
【トップノート】
ベルガモットの端正な印象の中に、ウィンターグリーンの冷たさが重なります。
「皇帝」と呼ばれている天才ヴァイオリニストのエニスの姿を彷彿とさせる、張り詰めた雰囲気の香りです。
孤高で高慢なエニスの近寄りがたい空気感や、完璧でいて美しくはあるものの、どこか孤独さを帯びた音色が感じられる、硬さのあるイメージです。
【ミドルノート】
グリーンローズのしなやかな質感が広がります。
トップノートにあった硬い質感が、徐々にほぐれていくようなイメージです。
一人で奏でる孤独な音色から、徐々に仲間と音が調和していく様子を思わせる香りで、少しずつ仲間に歩み寄っていくエニスから笑顔がこぼれていくような、彼の心境の変化が感じられます。
【ラストノート】
ヘリオトロープの花の甘さが、ゆったりと流れ始めます。
それにより、トップノートから続いていた冷たい質感が、徐々に温もりに包み込まれていくような、親しみやすい印象へと変化します。
カルテットを抜けて以降、自分の中に音が足りないことに気付いたエニス。
そんな彼が仲間と共に再び音を奏でるときの、温かい春の音色を彷彿とさせるような、心地よい雰囲気が広がる香りです。
【全体的な香りの印象】
西園寺エニスのフレグランスは、最初は孤高の天才が奏でる冷たい音色が感じられるものの、時間が経つ毎に温感や柔らかさが出てくるのが特徴です。
自分にも他人にも厳しいエニスが仲間たちを厳しく叱咤する、その冷たい空気と同じように、仲間と共に夢を追うことに負い目を感じ、その結果タンジェリンに冷たく接してしまっていたシトロン。
しかし、タンジェリンに胸の内を正直に打ち明け、ヴァイオリンの音色と共に彼の背中を押すことができたことや、自分にとっての「春」はみんなという家族ができたことだと伝えるシトロンが演じる、仲間と演奏することの楽しさに気付いて温かい音色を響かせることができたエニスの姿を、香りで感じてみてください。
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