Ryuji Suguro

蘇枋隼飛|「青の祓魔師」フレグランス(新装版)

【トップノート】
ミドルノート以降にある香木の甘さと共に、ライムの酸味から始まります。
この微かな酸味からは、祓魔塾でも随一の体格の良さで、たくさんのピアスやトサカのように染めた髪など、勝呂の見た目の力強さが感じられます。
しかし、和の趣あるゆったりとした香り立ちでもあるため、見た目とは裏腹に由緒あるお家の跡継ぎであり、多くの門徒と関わってきた大らかさと器の大きさも伝わってきます。

【ミドルノート】
フローラル調の華やかさにゼラニウムの渋みが重なって、静けさをたたえた香りが広がります。
しっかり者で成績優秀な勝呂のイメージで、詠唱の知識が豊富なところや、雪男からも秀才と認められるほどの頭の良さが伝わってきます。
塾生のまとめ役で、明陀宗座主みょうだしゅうざすの跡取りという自覚や責任感の強さも感じられます。

【ラストノート】
お寺のお香を思わせるサンダルウッドの香りが出てきます。
スモーキーで落ち着いた印象の香りからは、父・達磨とのわだかまりがなくなり和解することができた勝呂の、穏やかな心持ちが感じられます。
そこに、バニラのまろやかな甘さが重なることで、香木が持つおごそかな雰囲気の中にも優しい印象を生み出します。
仲間思いで兄貴肌な性格や、危なっかしい燐のことを気にかける面倒見の良さが伝わってきます。

【全体的に】
勝呂竜士のフレグランスは、和の雰囲気が感じられる落ち着いた香りで、その静けさの中に優しさや懐の深さが垣間見えるのが特徴です。
任務を経て仲間と一層絆を深めた彼が、自分の目標の在り方に悩みながらも、地道に研鑽を積んでいく姿を感じてみてください。