Izumo Kamiki

楡井秋彦|「青の祓魔師」フレグランス(新装版)

【トップノート】
オレンジやピーチのみずみずしい甘さに、ココナッツのまろやかな香りが重なります。
これにより、かわいらしい印象がありつつも、落ち着いた香り立ちになっています。
周囲と距離を置こうとしている出雲の雰囲気がありつつ、塾生達の失敗にはついフォローをしてしまうような、不器用な優しさも感じられます。

【ミドルノート】
ミュゲやヒヤシンスといった、グリーンフローラルの香りが出てきます。
トップノートのまろやかな甘さが和らいで、爽やかで、淡い甘さとかすかな渋みが感じられます。
幼い頃からしっかり者にならざるを得ず、妹を守るために誰の手も借りずに一人で戦ってきた出雲のイメージです。
妹思いのしっかり者らしさを感じさせる静けさの中に、どこか危うさが垣間見える香りです。

【ラストノート】
サンダルウッドの穏やかな香りや、アンバーの温感が出てきます。
次第に明るい香りになっていき、出雲が塾生達に「助けて」と声に出した時の様子が思い浮かびます。
最後まで続く堂々たる雰囲気の中でも、彼女の張り詰めた気持ちが解きほぐされたような、安心感が伝わってくる香りです。

【全体的に】
神木出雲のフレグランスは、全体的に落ち着いた甘さがありつつも、一貫して芯の強さを持ち合わせているのが特徴です。
啓明結社イルミナティとの戦いを通して、塾生や使い魔達と真に心を通わせることができた彼女の、胸の内が明るくなっていく様を感じてみてください。