【トップノート】
シトラス調の若々しく勢いがある香りです。
藤堂葵の持ち味である、フェンス越えの豪快な打球が思い浮かびます。
そこにカルダモンの渋みが重なると、ほんのり荒っぽさも感じられるようになります。
小手指に入学して因縁の「怪物バッテリー」と出会った時に、声を荒げたり蹴ったり、ヤンキーの面影を未だ残していた藤堂葵のイメージです。

【ミドルノート】
スパイスのキレのある香りで、トップノートのフレッシュな香りとは違い、硬い印象のある香りです。
シニア時代のエラーからイップスに陥り、指先が動かなくなってしまったかのような雰囲気です。
しかし、次第にジャスミンの華やかな香りが包み込み、ほのかな甘みを醸し出します。
山田太郎達の協力を得て、イップス克服の兆しが見えてきたかのような、明るさを取り戻した香りです。

【ラストノート】
シダーウッドの芯のある香りが出てきます。
一度は捨てた野球に復帰して、甲子園を目指す夢を仲間達と共にする藤堂葵の、悩みや怯えが吹っ切れた様子が思い浮かぶ、清々しい香りです。
アンバーの温感もあり、彼の熱血で度胸に溢れた様子も感じられます。

【全体的な香りの印象】
藤堂葵のフレグランスは、勢いのあるフレッシュな香りと、次第に出てくる力強さが特徴です。
気持ちを乗せてバットを振る藤堂葵の潔さや、トラウマに真っ向から挑む根性ある姿を感じてみてください。

©みかわ絵子／集英社・KADOKAWA・MAPPA