KAMINA
【トップノート】
ライムの勢いのある香りと、クローブのジリジリとした熱感から始まります。
すっきりとした印象の香りで、ジーハ村の暴れん坊としてのカミナの姿が思い浮かびます。
型破りで破天荒で、誰もが予想だにしなかった「地上」という世界があると信じ続け、ひたすらに上を目指すカミナの、野心が伝わってくるようです。
弟分であるシモンに、決して恰好の悪い背中は見せまいとするポリシーまでもが感じられる、引き締まった香り立ちです。
【ミドルノート】
ヒノキのドライで芯のある香りが出てきます。
トップノートの威勢の良さが、地に足がついたかのように落ち着き、真っ直ぐで骨太で、どっしりと構えている雰囲気が出てきます。
自分のロマンを追い求めて突っ走る青年から、グレン団という一大組織を率いるリーダーになったカミナ。
そんな彼の、背中で心意気を語る姿や、カミナがいれば何とかなる、と周囲に思わせるほどの頼もしさが伝わってきます。
【ラストノート】
シダーウッドの晴れやかな香りが清々しく、最後まではっきりとした香り立ちで存在感が残ります。
ダイガンザンを巡る攻防戦で命を落としたものの、彼の生き様は人々の魂に鮮やかに刻まれ、シモンやヨーコを多元宇宙から現実に引き戻すきっかけになるほどの影響力を持っているカミナ。
そうした彼の生きた証や遺志が、消えることなく最後まで残り続けるイメージです。
そこに、モスのしっとりとした香りが重なることで、ミドルノートまでの勢いが落ち着きます。
シモンやヨーコを最後の戦いに送り出す時の、彼らを見守るような眼差しや穏やかな表情が目に浮かぶようです。
【全体的に】
カミナのフレグランスは、誰もが憧れて止まないアニキに相応しい、漢気満点の熱くかっこいい香りです。
後に続く者に恥じない大きな背中を見せつけ、どんな苦境や困難を前にしても己のポリシーを曲げずに貫き通した彼の生き様が刻まれた香りを、ご堪能ください。
©中島かずき・今石洋之・プロジェクト「グレンラガン」