Matsuo Basho

松尾芭蕉|「ギャグマンガ日和GO」フレグランス

【トップノート】
湿り気を帯びた、オークモスやパチュリの香りから始まります。
墨汁にも似た、どこか懐かしい香りからは、道中で短冊と筆を持ち、俳句を考える芭蕉の様子が思い浮かびます。
しかし、有名な俳人であるものの、いつもスランプに陥っているため、一見するとただのオッサンとしか思えないような、冴えない印象の香り立ちです。

【ミドルノート】
シクラメンの微かな甘さが静かに広がっていきます。
これにより、トップノートにあった湿り気が和らぎ、徐々にふわりとした柔らかさが出てきます。
とてもビビりで、迷子の細道では曽良に追いかけられ、泣きながら大量の俳句を詠み続けるといった、頼りなくて気弱な芭蕉を思わせます。

【ラストノート】
温かみのあるウッディ調の香りで、微かに深みが出てきます。
常にスランプに陥ってはいるものの、稀に良い句を詠んでしまうところに、偉大な俳人としての片鱗が見えてくる芭蕉。
そんな彼の俳聖としての存在感が、最後に少し出てくるイメージです。
普段は厳しい曽良が素直に認めるほどの、時たま発揮される確かな才能を思わせます。

【全体的な香りの印象】
松尾芭蕉のフレグランスは、気が弱くて頼りない一面がありつつも、俳人として確かな才能をもっている人であるというところが、時間が経つ毎に感じられるのが特徴です。
弟子でありながら辛辣な曽良に敵うことはないものの、どんな仕打ちにも負けずに奥の細道の旅を続ける姿を、香りで感じてみてください。