Dabi
【トップノート】
ガルバナムの力強く、シャープな香り立ちから始まります。
燃え盛る灼熱の炎を思わせる粗さや力強さとは違い、激しい一方で蒼く静けさすら感じられる見た目と、触れると痛いと感じるほどの刺激をもつ荼毘の炎を思わせる、研ぎ澄まされた印象の香りです。
飄々としていて芝居がかった立ち居振る舞いをするため、一見親しみやすい人物なのかと思わせつつも、隙の無い綿密な計画行動でヒーローたちの前に立ちはだかる荼毘の、鋭い眼差しを思わせます。
【ミドルノート】
クローブのスパイスの香りに、レザーノートのジリついた質感が重なります。
トップノートに比べると更に熱感が出てくるため、荼毘の放つ蒼炎の火力がだんだんと上がっていく様子や、その炎で自身の体を焦がしている様子が思い浮かぶような変化があります。
エンデヴァーから受けた期待の炎は既に消せないところまできており、それが復讐の炎となって時を追うごとに勢いを増していく、そんな雰囲気が感じられる香りです。
【ラストノート】
穏やかなオークモスが、心地よく広がっていきます。
彼の燃え盛っていた怨嗟の炎が、少しずつ落ち着いていく様子を思わせる香りです。
ミドルノートまでのジリついた炎の質感が薄れて緩い温もりが出てくるため、土壇場で氷結の“個性”を発現させるといった、蒼炎だけでは作り出せない温度感が伝わってくるようです。
また、「自分を見てほしい」という願いを叶える計画を、年月をかけて周到に立ててきたものの、最後の最後で家族が向き合ってくれた時に、その欲望は簡単に叶えられるものだったのだと気づいた荼毘の様子をも感じることができます。
【全体的な香りの印象】
荼毘のフレグランスは、彼の蒼い炎の質感を思わせる香り立ちから、徐々に穏やかさや温もりが感じられるようになるのが特徴です。
エンデヴァーから向けられた期待という一種の「呪い」によって、執着心や復讐心という怨めしい感情に縛られ続けた彼が、その想いを絶やすことなく最後まで己の主張を貫き通した生き様を、香りで感じてみてください。
©堀越耕平/集英社・僕のヒーローアカデミア製作委員会