EMI MADOKA
【トップノート】
オレンジの涼やかな甘さに、ウーロン茶のまったりとした質感が重なります。
怠け者で隙あらばすぐにベッドで眠るまどかの姿が思い浮かぶ、ローテンションな香り立ちです。
目を閉じ意識を集中させて、今まさに記憶の海に潜ろうとしている、といった雰囲気もあります。
また、仄暗い印象もあるため、気に入らないことがあると不機嫌になり、美学に反すれば依頼人であっても容赦なく糾弾するような、毒っ気も感じられます。
【ミドルノート】
トップノートから続くゆるりとした質感の中から、ピオニーやガーデニアといった、柔らかな花の甘さが優雅に広がります。
一見すると眠っているようでありながら、記憶の再生のために頭の中はフル回転しているといったイメージです。
捜査に乗り気ではなかったまどかが、事件解決のために本腰を入れて異能を使う様子が感じられます。
また、中性的なほどに綺麗な香りでもあるため、法律では裁ききれない大衆という悪意を嫌う、高潔さも伝わってきます。
【ラストノート】
シダーウッドの清々しい香りが出てくることで、香り立ちがクリアになります。
芯のある香りですが、ミドルノートまでのまったり感が和らぐ分、繊細な質感へと変化します。
幼馴染の誠一や、自分を甘やかしてくれる健三を心から信頼しているからこそ、二人に甘えているまどか。
トップノートとは違う晴れやかな香りからは、そんな彼の、事件解決後に再び眠りについた時の安らかな寝顔も思い浮かびます。
【全体的に】
恵美まどかのフレグランスは、眠気を誘う、ゆったりとまどろむような香りが特徴です。
面倒くさがりでなかなか捜査に出向かないものの、いざやる気になると驚異的な集中力を見せる彼の、一風変わった探偵としての素質を感じてみてください。
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