ただ一つの想いを胸に灯して
淡く揺らめくシアーオゾンノート

ひんやりと冷えたクラリセージに、掴みどころのないオゾンが混じりあう。
辺りに漂うのは、まるで世界を絶望で満たすかのような淡々とした空気感。だがその奥には、ホワイトムスクの柔らかな質感がひっそりと潜んでいる。
がらんの心に宿す確かな温度に、そっと触れる香り。

TOP:

Ozone Note, Eucalyptus, Clary Sage

MIDDLE:

Geranium, Jasmine, Lily, Muguet

LAST:

White Musk, Sandalwood

高い空に光る白い三日月のように
冴えわたるクリアフローラルノート

夜の静寂に花開くウォーターリリーの涼やかな香りに、澄んだ気配を漂わせるハーバルが潔く重なる。
それは一分の隙も無い印象をもたらす、混じりけのない清らかな気配。いつしか白い梔子（くちなし）の花がほころぶと、控えめな甘みが密やかに漂う。
迷いながらも進むその横顔にも似た、凛とした香り。

TOP:

Mint, Anise, Water Lily

MIDDLE:

Peony, Gardenia, Jasmine

LAST:

Iris, Muguet, Cedarwood

恐れを知らず駆け抜ける香り
猛り立つシトラススパイシーノート

荒々しく爆ぜるクローブの熱感とライムの疾走感が、苦い輝きと共に広がる。
威圧的に響きあうスパイスに、次第に混じりあうベンゾインの素朴な温もり。それは心奪われるような大胆なコントラストとなり、迸（ほとばし）るように香り立つ。
力強く湧き上がる夏の嵐のような、鮮烈な香り。

TOP:

Lime, Mandarin, Clove

MIDDLE:

Lily, Rosemary, Cumin

LAST:

Cedarwood, Vetiver, Benzoin

ひたむきな想いを心に宿す
混じりけのないウォータリーフローラルノート

澄んだ印象のミュゲに重なって、みずみずしいシクラメンの香りが軽やかに漂う。
ほのかな甘みをまとって、端正な明るさを放つその香りは、雨上がりの空気感のよう。さらさらと流れる涼やかな気配は、しなやかで揺るぎない。
曇りの晴れたその瞳に宿る光のような、若々しい香り。

TOP:

Muguet, Lime, Leaf Green

MIDDLE:

Jasmine, Cyclamen, Lily

LAST:

Ozone Floral, Raspberry, Cedarwood

魅惑的な輝きをたたえて
軽快に跳ねるナチュラルフルーティーノート

すっきりとしたベルガモットが軽やかなネロリと合わさり、きらりと鮮やかな光を放つ。
かすかに感じられる刺激的なキレは、鋭い酸味をたたえたカシス。快活ながらもどこか研ぎすまされた印象の奥で、静かに花開いたマグノリアが余韻を残す。
その悪戯めいた笑みを思わせる、あまずっぱい香り。

TOP:

Bergamot, Cassis

MIDDLE:

Jasmine, Neroli, Rose

LAST:

Musk, White Cedar, Amber, Magnolia

清澄な気配の奥に秘めた温もり
しなやかなハーバルウッディノート

峻厳な印象をもたらすユーカリが、すっきりとした渋みをたたえて香り立つ。
いつしか柔らかく香り出すのは、ほのかな甘みを宿す和の花々。清々しいヒノキの香りを交えて広がる白檀は、彼がその身に宿した信念と風格を物語る。
そっと背中を押す手のような心地良さを持つ、静かな香り。

TOP:

Lemon, Clove, Eucalyptus

MIDDLE:

Iris, Koubai, Heliotrope

LAST:

Hinoki, Sandalwood, Musk