Manabe Kotaro

眞鍋 瑚太郎|「ジャンケットバンク」フレグランス

【トップノート】
ホワイトリリーやピーチの、ふわりと軽やかな香りから始まります。
柔軟剤の残り香のような淡さがあり、小学校勤務の先生らしい、親しみやすい香りです。
児童から好かれており、子供達に真剣に向き合い彼らの面倒を見る、優しい先生としての一面が感じられます。
また、初対面の真経津や御手洗を「晨」「暉」と名前で呼ぶような、気さくな雰囲気も伝わってきます。

【ミドルノート】
ミュゲやシクラメンといった、パウダリックな質感をもたらす花の香りが出てきます。
トップノートの軽やかさや淡さから、徐々に存在感のある濃い印象に変化していくイメージです。
「シヴァリング・ファイア」にて真経津の思考をほぼ完全に読み切り、ギリギリまで追い詰めた眞鍋の、ギャンブラーとしての実力が見えてきます。
また、トップノートに比べると重みが出てくるという変化からは、第3種閲覧権を行使して大人に抜き打ちテストを課し教育を施そうという、教育者としての傲慢さすら感じられるようです。

【ラストノート】
トンカビーンズの温かみのある香りが出てきます。
ミドルノートの、ともすれば強いとすら感じられた濃い香りが、包容力を感じさせるほど穏やかに変化します。
世を生きる大人達についたバツの数にこだわり、彼らが立派な大人になれないと嘆いていたものの、真経津との勝負の果てに、ついたマルの数を認められるようになった眞鍋。
そんな彼が、“教え子”に向かって「幸せになってください」と優しく微笑む最期の瞬間が目に浮かぶような香りです。

【全体的に】
眞鍋瑚太郎のフレグランスは、小学校の先生らしい親しみやすさやナチュラルさがあり、優しく柔らかい質感が特徴です。
テストの成績が悪くても他に認められるべき良い点がある、と児童に見出していたように、大人に対しても、ルールに縛られずに幸せを掴んでほしいと願えるようになった眞鍋の生き様を、感じてみてください。