Dr.TETSU

ドクターTETSU|「K2」フレグランス

【トップノート】
一貫してブラックコーヒーのほろ苦さが感じられるため、ダークな印象があります。
裏社会を流す闇の医者として名高く、冷酷無慈悲で容赦のないドクターTETSUのイメージです。
その中に、ハーバルのキレのある香りが感じられるため、医療者として彼の抱く、人間の理想像への真っ直ぐな想いも感じられます。
かつて先代ドクターK・KAZUYAのライバルとしてその腕を振るってきたドクターTETSUの、歪んではいるものの確かに彼の中にある、揺るぎのない信念が伺える香りです。

【ミドルノート】
湿り気を帯びたベチバーが重なるため、更に重厚感が増すように変化していきます。
身体の自由が利かなくなっても、まだまだその腕前は衰えることを知らず、当代ドクターKこと神代一人との同時進行の複雑なオペをも難なくこなして胎児を救出する彼の、圧倒的な実力を思わせる香りです。
これまで執刀した全ての手術記録をノートに蓄積しているドクターTETSUの、センスや才能だけではない、積み上げてきた経験の重みが感じられます。

【ラストノート】
ムスクの仄かな温もりが、奥からじわりと広がります。
自ら手に入れた多額の稼ぎを養護施設に寄付していたり、「変わりたい」という和久井譲介の想いを汲み取って強引に神代一人の元へと送り込んだりするなど、分かりづらい情が伝わってくる香りです。
また、トップノートから感じられたブラックコーヒーの渋みが和らぎ、どこかマイルドな質感へと変化します。
すんでのところで共に火事をまぬがれた黒猫と共に、次なる患者の元へ向かう彼の後ろ姿が見えてくるようです。

【全体的な香りの印象】
ドクターTETSUのフレグランスは、ダークな雰囲気や重厚感がしっかり出ているので、闇の社会を生きる医者の圧倒的な存在感があるのが特徴です。
ですが、時間が経つにつれて、少しずつ渋みが薄れて穏やかな印象が出てくるので、不器用な優しさも見えてくるようになります。
先代ドクターK・KAZUYAや、当代ドクターK・神代一人とはやり口こそ違うものの、彼もまた、後継に教え、託そうとしているその生き様を、香りで感じてみてください。