Kusuriuri
【トップノート】
最初から最後まで落ち着いた香木の香りが広がり続け、和の雰囲気に包まれます。
ですが、トップノートでは、まろやかな白桃と、不透明な質感を持つココナッツの香りが広がります。
「モノノ怪」のあるところ、どこからともなく現れる薬売りの、ミステリアスな佇まいを思わせる香りです。
【ミドルノート】
しっとりとした印象を持つ月下香が、香りに彩りを与えるように合わさります。
彼の所作、その一つひとつから醸し出される艶っぽさや、妖しい魅力が感じられます。
また、どこか凛とした印象もあり、陰謀や欲望渦巻く大奥で「形・真・理」を明らかにしていく彼の、本質を見抜く鋭い眼差しも彷彿とさせます。
【ラストノート】
しなやかな質感を持つカシミアウッドが、ゆったりとした空気感を生み出します。
そこへムスクのほのかな温感が重なることによって、ほんのわずかに白磁のような肌がもつぬくもりが
本質を見極めていく中で、巻き込まれた人間に対してはもちろん、「モノノ怪」に対してもその背景を汲み取って思いを馳せるような、寄り添う情が垣間見えるイメージです。
また、香り立ちが穏やかになっていくため、「モノノ怪」を祓った後、人知れず姿を消してしまう薬売りの残り香が漂う、そんな雰囲気もあります。
【全体的な香りの印象】
果実が生み出すゆるやかな甘みと、古風な花木が折り重なった、落ち着いた和の雰囲気が感じられる香りです。
次第にほのかな温かみが広がることによって、普段は見えてこない薬売りの機微がかすかに透けて見え出すように変化します。
彩り豊かな世界観や、彼が持つ、思わず心を奪われてしまうほどに妖しくも不思議な存在感を、香りを通じてご堪能ください。
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