Ayumu Meguriya

廻屋渉|「都市伝説解体センター」フレグランス

【トップノート】
ホワイトセージやグリーン調の涼やかな香りから始まります。
まるで無機質とも思えるほどに淡泊な香り立ちからは、「都市伝説解体センター」という不可思議な組織のセンター長を務める彼の、怪しげな雰囲気が感じられます。
初対面のあざみを半ば強引に調査員に仕立てあげたり、あまり多くを語らなかったりといった、信頼できるか不安になるような雰囲気も伝わってくる香りです。
とはいえ、ミドルノートの花の甘さも僅かに感じられるため、端正な面立ちも思い浮かびます。

【ミドルノート】
トップノートに僅かに感じられていたアイリスの甘みが表に出てきます。
涼やかさが引いて、滑らかな甘みが広がるイメージです。
都市伝説のことになると早口になり、あざみの推理が正しいと「Fabulous」と称賛してくれるセンター長の、いつになく高揚している様子が思い浮かびます。
また、人間味がないとすら思えるほど涼やかだったトップノートに比べると、じわりと温かみが出てきます。
怯えるあざみを電話越しに励ますときの、優しさや頼もしい雰囲気が感じられるようです。

【ラストノート】
ムスクのぼやけた質感が余韻を残します。
ミドルノートにあった、はっきりとした存在感が嘘のように淡くなるイメージで、どこかあざみのラストノートにも似た要素をもつ香りに落ち着きます。
結末を知るあなたにならきっとわかる、「事実」だけがそこに残るイメージです。

【全体的に】
廻屋渉のフレグランスは、最初に感じた怪しいという感覚を忘れた頃に、静かに消えてしまうような変化があるのが特徴です。
どこか人間味のない雰囲気をもちながらも、調査を的確にサポートして都市伝説を解体に導いた彼の存在とその行方を、香りを通してお楽しみください。